「ぶどう」の「ぶ」しか言えない

単語を話し始める1、2歳程度のお子さんで、単語すべてを言えず、一部の音だけ発音することがあります。なぜなのか。

それには主に2つの理由が考えられます。

①口腔機能が未発達ですべてのことばが言えない

②本人が「ぶ」とだけしか聞き取れていない

どちらが原因なのかを判別することはとても難しいです。しかしながら②が要因であることの方が多い気がします。

そしてそれは異常なことではなく、脳の発達を考えると普通のことなのです。

私たちは耳で音や言葉を聞きますが、その情報は神経を通して脳に送られ、脳で処理されます。耳で聞いているというよりも、脳で聞いているというのが本当のところだと思います。

しかし、発達途中のお子さんは当然脳もまだまだ発達途中。この聴覚的な脳機能がまだまだ不十分なため、たとえば「ぶどう」という単語の一部、「ぶ」だけしか聞き取れていないことがあります。これは聴覚(耳が聞こえているかどうか)は関係なく、あくまで脳の処理系統の話です。私たち大人も、長い英単語などを聞いたとき、その一部しか聞き取れず「int……なに?」となることがありますよね? ざっくり言いますとそれと似た感じです。

聞けていないことばを正しく言うのは不可能、そしてお口の発達(①のこと)も不完全ならやはり言えないですよね。

この脳の「聴覚的機能」は生まれたときから時間をかけてゆっくり育っていきます。音の脱落は4歳頃までにはなくなる印象です。そこに本ブログでよく登場する「音韻の認知」機能が、こちらも6歳くらいまでかけて同時に育ってきて、音の置換(別の音に置き換わること)が減ってきます。

こどもがぶどうを指差して「ぶ!」と言ったら、おとなは「ぶどうだね、おいしそうだね」と、さりげなく訂正しながら話を拾ってあげてください。決して「ぶ、じゃなくて”ぶどう”よ! ほら、ぶ・ど・う!」と強制しないでくださいね。脳機能のレベルに合っていないことを強要しても、まったく効果的ではありません。

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