自閉症児のことばを育てる

こんにちは。言語聴覚士の木山です。

今回は自閉症児のことばの育み方についてお話させていただきます。

……と言っても、このテーマ、範囲が広すぎますね。自閉的傾向があるお子さんで、ことばがほとんど出ない子もいれば、よくお話してくれる子もいますから、ひとくくりにはできません。

そこで、今回は一般的に自閉症児が苦手とされる「想像力」を育む方法についてお伝えします。

「想像力」というのは、なにも「王子様やお姫様やペガサスが出てくる夢の世界」などを表すわけではありません。「これをしたらどうなるのか」という、予測をする力のことです。そして自閉的傾向があるお子さんは、この分野が苦手だとよく言われます。

私がよく課題で取り上げるのは「因果関係」です。2コマや3コマのマンガを使って並び替えと説明をしてもらいます。それから絵本の読み聞かせをしながら質問をする、というもの。大事なのはどちらも「オチのある話」や「原因から結果が生じている話」をセレクトすることです。たとえばラーメン屋さんでおじいさんがラーメンにこしょうをかけすぎてくしゃみをしてしまい(1枚目)、入れ歯が飛んで、お向かいで食べていたおばあさんのラーメンに入っていまう(2枚目)、といったオチ。くしゃみをした(原因)ことで、入れ歯が飛んでいく(結果)ことになりますが、この流れを学ぶことで、「これをしたらああなるな」という想像力を養っていきます。それは転じて「この言葉を言ったら相手はどう思うかな」「自分がこれをしたらどんな結果になるかな」と、事前に考えて想像することができるようになっていきます。それは社会生活を送る上で、お子さんの大いなる助けになっていきます。

療育の場面で「これはなんのための訓練かな?」と思われることがあれば、どんどん指導者に質問してみてください。実生活にも役立てられることがあるかもしれません。