コロナで外出が不安・・・個別指導のお試しはいかがですか?

新型コロナウイルスの影響で、外出制限が続いています。成人の場合、デイサービスなどは営業しているところも多いですが、ご高齢という状況を考えると、通い続けるのに不安を感じている方も多いことと思います。また小児の場合、小学校は休校、幼稚園や保育園、療育施設や学童などは続いていますが、お子さんを通わせるのが不安、という方もおいでではないでしょうか。

リハビリや訓練は毎日続けることが大切です。デイサービスでリハビリを受けたり、皆と交流することでいろいろな機能を保ったり、気分転換できたりというメリットがあります。しかし今は、外出や他者との交流が命がけでもあります。小児の場合も、子どもを施設に通わせたい、でも施設の状況は三密。子どもの健康と発達をてんびんにかけて悩まれている保護者の方も多いことと思います。

そんなときこそ、個別の訪問指導をお勧めします。場所はご自宅ですから、外に出る必要がありませんし、対応するのは私1名です。医療従事者として一般の方以上に感染についての意識を持ち、行動を徹底していますので、比較的安心してご利用いただけるものと思います。また指導内容やご家庭の状況によってはオンラインでの訓練も検討させていただいています。

当事者もそうですが、ご家族にとってもとくに大変な時期と思われます。とくに小児の場合、終日お子さんにつきっきりで疲弊していませんか? 会話するのは子どもと家族だけ、息抜きできる時間も場所もないという密な状況では、お母さんが壊れてしまいます。お母さんの息抜きがてら、お悩みの相談も承ります。

読み書きが不安定なお子さんへの対処法〜休校中のキャッチアップ〜

今回は主に小学校の新1〜2年生のお子さんを持つ保護者の方へのご案内です。

「大きな遅れはないと思っていたけど、教科書を読ませたら1文字ずつ拾い読みしていてすらすら読めない」

「ある程度は読めるのだけど、語尾の「です・ます」などを省略したり、適当に言い換えてしまう」

「国語や作文のノートを見てみると、先生に赤字で直されている箇所がちらほら」

「言葉の言い間違いがなかなかなおらない」

 これらの症状は、「音韻の認識」という能力不足が原因で起こることがあります。詳細は個別に評価させていただかないことにははっきりしませんが、共通していえることは「塾などに通っても効果がない」ということです。「音韻の認識」とは、ひらがなの読み書きができるようになる4歳頃から育ってくる能力です。そして読み書きの下支えとなる、とても大切な能力です。

 ひらがな・カタカナの読み書きの習得で難しいのは拗音(小さい「や・ゆ・よ」)、促音(小さい「つ」)、長音(伸ばす音)、撥音(「ん」)が混ざる単語の読み書きです。また特定の文字を混同させることもよく起こり得ます。また発話面では、音韻の置換や転置(「おとこのこ」を「おのこのこ」と言ったり、「とうもろこし」を「とうころもし」と言ったり)といったこともよく聞かれます。これらはすべて、「音韻の認識」が未発達なために起こることですので、学習塾などに通ってもなかなか上達しません。

休校中に時間がたくさんある、子どもに学習をさせたいと思っておられる保護者の方へ。上記のような症状があるお子さんのために、ひらがなの読み書きドリルを用意してあげてください。学ぶべきポイントは上記の説明のとおり、拗音、促音、長音、撥音の読み書きです。外出自粛で本屋さんに行けない、という場合は、ネット上で無料プリントが多く出回っています。「拗音・練習」などと検索すればたくさん出てきますので、参考にしてみてください。

LITALICO発達ナビにて施設紹介

発達障害等に関するポータルサイトを運営されているLITALICO様のサイトの施設紹介ページで、当相談室の紹介文を掲載いただいています。

LITALICO施設紹介ページは小児向けのサイトになりますため、当ホームページにはない、小児向けの案内がございます。よろしければチェックされてみてください。

病院のリハビリっていくら?

ことばと脳の相談室では自由診療での指導を承っています。

自由診療とは医療保険が使えないサービスのことです。医療保険が使える場合、私たちは実際にかかった医療費の3割または1割を自己負担するだけですみます。

対して自由診療は、かかった医療費をすべて自分で負担するということです。当然、保険を使うより割高になります。しかしその分、通常の医療費制度内では行えない診療が行えたり、リハビリにいたっては、期限が切れたあとでも継続して行えるなどのメリットがあります。

ところで、医療保険内のリハビリがいったいいくらかかるのか、皆さまご存知でしょうか。もし自分が脳梗塞などを起こして病院に入院した場合、リハビリを行うことになるわけですが、どれくらいの自己負担が生じるのか、ここでは成人の回復期病院でのリハビリを例にとって説明してみます。

回復期病院とは、脳梗塞などを発症し救急車で運ばれる急性期病院で当座の治療が行われ、命が助かったあとに、リハビリテーションを目的に転院する第二の病院です。急性期病院には医師が多く在中していますが、回復期病院に多いのは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのリハビリスタッフです。多くの回復期病院の場合、365日休みなくリハビリが行われます。時間は個人によって違いますが、多くの場合、理学・作業・言語で1時間ずつ、合計3時間というのが一般的です。

仮に、脳梗塞の後遺症で言語聴覚士によることばと嚥下のリハビリを、毎日1時間行ったとしましょう。1時間のリハビリにかかる費用は約7500円です(※脳血管リハビリテーション基準Ⅰで計算)。しかし医療保険がききますので、私たちが実際に自腹で支払うのはその3割、または1割です。ここでは1割負担の高齢者として計算してみましょう。1割だと1日750円の自己負担です。リハビリは毎日行われますので、1ヶ月の自己負担は750円×30日=2万2500円となります。ひと月で2万2500円、なかなかの金額ですよね。さらにこれは言語聴覚士のリハビリだけの値段ですので、理学・作業も含めると最大でこの3倍かかることになります。

ことばと脳の相談室のリハビリは40分3500円です。これを仮に週1回実施したとしましょう。3500円×4日=1万4000円となります。どうでしょう? 回復期の病院の費用と比べてみると、決して高くはありませんよね。

もちろん、病院は毎日リハビリを行ってくれます。対して当相談室は週に1日です。しかし、ことばと脳の相談室では、利用者様の自己学習を奨励しています。言語聴覚士が的確な評価をし、プログラムをたて、実践し、実践したその内容をご本人様とご家族様に伝授して、言語聴覚士がいない日はご自身でトレーニングしていただくよう、指導させていただいています。つまり、病院で毎日リハビリを受けるのと同じだけの内容を、自身で行っていただくことで、比較的安価にご提供できるのです。

自由診療は高いから、と思っているみなさん、病院で支払っていた金額よりも、案外お安いものです。大事なのはご本人のモチベーション。ご本人がどうしたいのかを優先して、その人の人生にあった指導を実現していきます。

いただきもの

素敵なプレゼントをいただいたので共有させていただきます。

先日ホームページ用の写真撮影を行った際、知り合いの娘さんに協力をいただきました。その娘さんが書かれたイラストです。

一緒にいくつかの課題をやってもらったのですが、それを思い出してちゃんとイラストにしてくれています。そして「きやませんせい」の文字。お母様によりますと、先生の名前を忘れないようにするにはどうしたらいいか、本人が自分で考えて、文字とイラストで絵日記にすることを思いついたそうです。その発想力!

おとなが「ああしてみたら」「こうしてみたら」と助言をすることは間違いではありません。ですが、お子さんが自分で考える力を育んであげることも同じくらい大事です。お子さんが「これやってみたい!」と言ってきたとき「いいね!やってごらん!」と背中を押して応援してくれる大人がいること、それもまた、お子さんの想像力を育てる立派な「足場かけ」になるのだと思います。

吃音のお話

ことばと脳の相談室では小児の吃音の指導も受け付けています。

このところ吃音関連の新たな情報が見られましたのでご紹介しておきます。

まずは、新しく作成される吃音のガイドラインについてです。国立障害者リハビリテーションセンターの旗振りで、今まで存在しなかった吃音に関するガイドラインが作成されることになりました。

「ガイドライン」というのは、医師などを始めとする医療者が、その治療を始める上で参考にする基準のことです。簡単にいえば医療のルールブックのようなものです。多くの医療系の学会が、治療方針を決めるためのガイドラインを出しています。つまりざっくりいいますと、医者はそのガイドラインに従って診断をしたり治療を行ったりしているわけです。これがあることにより、あっちの病院ではこの診断、こっちの病院ではまた違う診断、ということがなくなり、全国どこでも同じ水準の医療を受けることができます。

とても長い話になりますので省きますが、吃音においてこれが策定されると何がいいのかというと、医療者による「様子をみましょう」という台詞がなくなる可能性があります。現在作成に向けて動いている小児分野のガイドラインでは、治療開始年齢を5歳と定める方針のようです(※今後変更になる可能性もあります)。つまり「様子をみましょう」は5歳まで、ということになります。5歳になっても吃音症状が改善されなければ、治療をはじめる、というひとつの指標ができるのです。

さらに、どんな治療が有効かも、このガイドラインでは示されることになります。今のところあがっているのは「リッカム・プログラム」と「要求-能力モデル(Demands and Capacities Model: DCM)」のようです。内容については専門的なことになるので省きますが、少なくとも「これを実施すべき」と指標が定まることは、私たちのような言語聴覚士にとってもありがたいことです。

もうひとつの話題として、先日、吃音者で構成される言友会愛媛県支部の会合に参加させていただきました。吃音ドクターとして有名な九州大学病院の菊池良和先生、吃音外来を長年開いておられる鬼北町の旭川荘南愛媛病院、岡部健一先生のご講演のほか、当事者の方々の事例発表がありました。

吃音指導に関しては私も手探りな部分もあり、自分の指導について先生方の著作などを参考にさせていただくことが多くあります。とくに学齢期や思春期のお子様に関するお話は興味深く、また、自分の指導法が大きく間違っていないことを確認できたことで、私自身の自信にもつながりました。吃音指導は当事者に自信をつけさせること、吃音に関する知識をつけさせること、親御さんの支援も丁寧に行うこと、さらに、受けられる様々な合理的配慮を実践するために、きちんと法律も勉強しなければならないことなど、学ぶべきことが多くありました。また、吃音は障害のひとつであり、障害者手帳や年金の申請も行えるという事例についても教わりました。

松山地域ではまだまだ行われることが少ない吃音指導。お悩みの方、一度お問い合わせください。

発達障害かも? 言語聴覚士による無料相談会

小中学生とその保護者向けの、無料相談会のご案内です。

発達障害かもしれない、吃音がなおらない、構音障害がある、普通学級にいるけど学習の遅れが気になる・・・など、言語聴覚領域関連のお悩みをお持ちの方とその保護者が対象になります。お申し込みは当ホームページの申込みフォームをご利用ください。詳細は以下のパンフレットをご確認ください。

このリハビリはどういう意味があるのか

ことばと脳の相談室でのリハビリの特徴のひとつに、症状やリハビリの内容、目的をご本人やご家族に正直にお伝えする、というものがあります。私自身、病院に勤めていた際、患者様に検査をして、それを元にリハビリのプログラムをたてて実行していましたが、検査の結果を事細かにお伝えする、ということはしていませんでした。病院には医師がいますので、リハスタッフが勝手にああだこうだと伝えにくい、というのもありましたが、それ以前にそういう風習がなかったというのが正直なところです。みなさんも自分の知り合いや友人の短所を本人に直接伝える、というのはやりにくいですよね。それと同じことかもしれません。検査をして、その方のいいところ悪いところを把握はするけれど、それを伝える相手は患者様ではなく担当医師のみ、患者様には結果は伝えず、ただリハビリだけを提供する、そのやり方がいいのか悪いのか、正直今でも悩みます。もちろん医師からご本人・ご家族に情報提供はされていましたから、患者様がまったく知らされなかったというわけではありません。しかしながら、医師は知らない、リハビリの場面でしか見えない良さというものも実際にはあるのです。

ことばと脳の相談室では、患者様の自主学習を推奨しています。その特性から、患者様にご自身の長所も短所も知っていただく必要があると思っています。目的も何も伝えずに「これが宿題です」と言われるより、「あなたはここが得意でここが苦手です。得意な面を使って苦手な面をカバーできるよう、こんなリハビリプログラムをたてました。これを宿題にしましょう」と言われる方が俄然やる気が出ますよね。そうしたことをきちんと伝えるために、毎回レポートを書いてお渡しするようにしています。ことばで一度に言われても理解するには限度がありますし、何より忘れてしまいますから、文字にして残すことはとても大事だと思っています。

検査の結果からリハビリプログラムをたてるのではなく、その方が今困っていることを聞いて、それを解決するためのプログラムを作ること、それを心がけています。私が一方的にリハビリを提供するのでなく、二人三脚で一緒に考えてもらう、それが患者様のやる気を引き出してくれていると感じています。

「かきくけこ」が言えない・・・

ここ最近、小児の構音(発音)や吃音のお問い合わせが立て続けにありましたので、いくつか思うことを書いておきたいと思います。今回は構音について。

とくに大きな問題があるわけでもないのに、表題のような「か行」が言えない、「さ行」が言えない、「つ」が「ちゅ」になる、といった構音の問題のことを機能性構音障害と言います。障害と名前がつくと驚かれる親御さんも多いのですが、あくまで専門用語ですので、それほど重篤に捉えなくて大丈夫です。

構音(発音)には適時期というものがあります。たとえば3才のお子さんが「さ行が言えないんです」と相談にきたとしたら、「まだ言えなくても大丈夫ですよ」と答えます。さ行が言えるようになるのは一般的には5才を過ぎてから、と言われています。か行やら行は3才後半から4才後半にかけてが平均的なところです。しかしながら、適時期の状態で病院に相談に行っても「様子をみましょう」と言われてしまうことも多くあります。言語聴覚士が不足しているから、というハードの問題も大きく関わっていますが、それだけではありません。

構音の背景には、様々な能力が隠れています。そのひとつが「音韻の認識」です。日本語は1文字に対して1音が付与されています。「あ」という文字には「あ」という音、といった感じです。そしてこれらの文字や音がつながって「単語」ができています。ことばを覚える際、私たちは「単語」で覚えていきますが、その単語をばらばらにしたら、それはひとつひとつの「音」になるのです。これを理解できるか、この能力が仮名の習得や構音にも関わってきます。3才から5才にかけては、ちょうど平仮名を覚え出す時期でもあります。仮名の習得ができることで音韻に対する認識が深まり、結果的に構音もなおる、ということが多いにあり得ます。だからこその「様子をみましょう」なのです。

しかしながら適時期を過ぎても言えない場合、この「音韻の認識」に問題がある可能性があります。そうなると療育の対象になり得ます。しかし、子どもが自然に構音を習得できるのか、それとも音韻の部分でつまずいていて困っているのか、一見したところではわからないのが現実です。

ことばと脳の相談室では、初回に無料相談を設けており、評価をメインに行います。構音の問題だと扉をたたいてこられたお子さんでも、構音だけでなくこの「音韻の認識」の能力が育っているのかどうかを見ていきます。具体的には文字の習得の度合い、しりとりなどの音韻の抽出や分解の能力、他の音との違いを聞き分ける弁別の能力などを評価します。その結果、純粋に構音だけの問題なのか、その下支えとなる音韻の認識やその他の部分でつまずいているのか、原因の切り分けを行います。ここまでが無料で行える内容です。その結果をもって、このまま本当に様子を見ているだけでいいのか、指導を受けるべきなのか、判断する材料にできます。

最近では「か行が言えない場合はこうしたらいいよ」というあらゆる方法がインターネットでも公開されていますが、それはたとえて言うなら氷山の、一番上の部分だけを治そうとしているようなものです。それより下に問題がある場合は、いくら上を綺麗にしても効果がありません。また習得度はお子さんによって違います。私たちは「か行」が言えないお子さんが2人いたとして、それぞれの能力や習得度合いによって、一度に練習する音の数や進め方を調整しています。それはインターネット上のハウツー映像にはできない、専門家が持つ技量です。

お子さんの構音の問題で不安を抱えておられるお父さんお母さん、よろしければ一度ご相談ください。

失語症講演のテレビ放送について


9月8日に講師を勤めさせていただいた、愛媛県言語聴覚士会の公開講座が、愛媛CATVで放送されています。タイトルは「愛媛県言語聴覚士会 公開講座 コミュニケーション障がいの対応について」です。こちらでチャンネルと時間が確認できます。(キーワード検索ができる欄があります)

失語症はまだまだ認知が低い障害ですが、現場ではその対応にお困りの方が多くいらっしゃることと思います。今回の講座では、前半は基礎知識、後半はワークショップも交えて、実際にどんなツールを使ってどう話しかけていけばいいのか、など、明日からすぐに使えるチップスが満載です。たとえば、「声がけだけでなく文字や絵も提示する」「ひらがなよりも漢字が有効」「相手が答えた内容を文字に書き起こして再確認する」などなど。これを機会に失語症に関する理解を深めていただければと思います。